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首都直下地震とは?想定される被害・危険地域・今からできる備えをわかりやすく解説

首都直下地震で想定される被害と今からできる備え

首都圏で暮らしている人にとって、決して他人事ではないのが「首都直下地震」です。

首都直下地震が発生すると、強い揺れによる建物の倒壊だけでなく、住宅密集地域での大規模な火災、停電や断水、交通機関の停止、帰宅困難者の発生など、人口が集中する都市部ならではの被害が広がるおそれがあります。

政府が2025年12月に公表した最新の被害想定では、「都心南部直下地震」が発生した場合、最悪のケースで死者は約1万8,000人、全壊・焼失する建物は約40万棟に達すると想定されています。

では、首都直下地震とは具体的にどのような地震なのでしょうか。

熱血じいさん
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こんにちは!防災アドバイザーの熱血じいさんです

この記事では、首都直下地震の特徴や発生確率、想定される被害、注意したい地域、そして私たちが今からできる備えについて、防災初心者の方にもわかりやすく解説します。

首都直下地震とは?

「首都直下地震」という言葉を聞くと、「東京の真下で起きる一つの巨大地震」を想像する人もいるかもしれません。

しかし、首都直下地震は特定の一つの地震だけを指す言葉ではありません。

南関東では複数のプレートが複雑に関係しているため、さまざまな場所・タイプの地震が発生する可能性があります。

そのため、「東京だけ注意すればよい」というものではなく、首都圏とその周辺地域で広く備えておく必要があります。

首都直下地震は一つの地震を指すものではない

首都直下地震の想定震源域と南関東の対象エリアを示す図

政府は首都直下地震の防災対策を検討するため、複数の地震を想定しています。

その中でも、首都中枢機能への影響や被害の大きさなどを考慮し、現在の被害想定では「都心南部直下地震」を中心に被害が検討されています。

また、首都直下地震で大きな被害が想定される地域は東京都だけではありません。

首都直下地震緊急対策区域を含む都県には、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、山梨県、長野県、静岡県があります。

つまり、首都直下地震は「東京だけの災害」ではなく、首都圏とその周辺地域全体で考える必要がある地震なのです。

出典:内閣府「首都直下地震緊急対策区域指定市区町村一覧」

首都直下地震はいつ起きる?発生確率は?

地震について最も気になるのが、「いつ起きるのか」ということではないでしょうか。

しかし現在の科学では、地震が発生する日時や場所を正確に予知することはできません。

一方、地震調査研究推進本部では、過去の地震活動などをもとに長期的な発生確率を評価しています。

南関東のM7程度の地震は「30年以内に70%程度」

南関東の対象領域では、M7程度の地震が今後30年以内に発生する確率は「70%程度」と評価されています。

ここで注意したいのは、この70%という数字の意味です。

「東京で30年以内に70%の確率で首都直下地震が起きる」という意味ではありません。

南関東の対象となる地域のどこかで、M7程度の地震が発生する確率を示したものです。

また、「30年以内」という表現は、30年後に近づくほど危険になるという意味でもありません。

地震は明日起きるかもしれませんし、長期間起きない可能性もあります。

大切なのは、発生時期を予想することよりも「いつ発生しても対応できるように備えておくこと」です。

出典:地震調査研究推進本部「南関東のM7クラスの地震」

首都直下地震ではどこが危険?

首都直下地震では、震源の位置や地盤、建物の状況などによって被害の大きさが変わります。

そのため、「この地域なら絶対に安全」「この地域では必ず大きな被害が出る」と単純に分けることはできません。

特に注意したいのは、強い揺れが想定される地域だけではなく、木造住宅が密集している地域、地盤が弱い地域、液状化のおそれがある地域などです。

木造住宅が密集している地域

首都直下地震で特に警戒したいのが地震火災です。

木造住宅が密集している地域では、一か所で発生した火災が周囲へ延焼し、大規模な市街地火災に発展するおそれがあります。

特に冬場の乾燥した時期や風が強い状況では、火災が広がる危険性が高くなります。

地盤が弱い地域や液状化のおそれがある地域

地震による被害は、震源からの距離だけでは決まりません。

地盤の性質によって揺れが増幅されることがあります。

また、埋立地や河川沿いなどでは液状化が発生し、道路や住宅、上下水道などに被害が出る可能性があります。

自宅周辺の危険性については、自治体が公開しているハザードマップなどで事前に確認しておくことが大切です。

首都直下地震で注意すべき木造住宅密集地・軟弱地盤・液状化・丘陵地の特徴

首都直下地震で想定される被害

政府の2025年12月の被害想定では、都心南部直下地震が発生した場合、最悪のケースで死者約1万8,000人、全壊・焼失する建物約40万棟という甚大な被害が想定されています。

さらに、首都圏には人口、企業、行政機関、交通網などが集中しているため、被害は建物や人的被害だけにとどまりません。

出典:内閣府「首都直下地震対策検討ワーキンググループ(令和5~7年)」

建物の倒壊

強い揺れによって、耐震性の低い住宅を中心に倒壊するおそれがあります。

建物そのものが倒壊しなくても、家具や家電が転倒したり、ガラスが割れたりすることで負傷する可能性があります。

そのため、住宅の耐震化だけでなく、家具の固定も重要な地震対策です。

大規模な地震火災

首都直下地震で想定される建物倒壊・大規模火災・停電・断水・交通機関停止などの被害

首都直下地震で特に大きな問題になるのが火災です。

政府の最新想定では、都心南部直下地震による死者と全壊・焼失棟数の約7割が火災によるものと想定されています。

地震発生直後には、複数の場所で同時に火災が発生する可能性があります。

道路が建物の倒壊などで塞がれれば、消防車や救急車が現場へ到着できないことも考えられます。

首都直下地震では「揺れがおさまれば安心」ではなく、その後に発生する火災にも十分な注意が必要です。

停電・断水・通信障害にも備える

大地震が発生すると、電気、水道、ガス、通信などのライフラインが停止する可能性があります。

政府の最新想定では、電力供給力の低下が長期化することで、通信、上下水道、鉄道などにも影響が波及することが懸念されています。

停電すると、照明だけではなく、スマートフォンの充電、冷蔵庫、エアコン、インターネットなど、普段当たり前に使っているものが使えなくなる可能性があります。

断水すれば、飲料水だけではなく、料理や手洗い、トイレにも影響します。

そのため、地震への備えでは「避難するための防災グッズ」だけでなく、「自宅で数日間生活するための備蓄」も重要です。

帰宅困難者にも注意

首都圏では毎日、多くの人が電車やバスを利用して通勤・通学しています。

大規模な地震によって鉄道などが停止すると、自宅へ帰れない「帰宅困難者」が大量に発生する可能性があります。

地震が起きたからといって、すぐに徒歩で自宅へ向かうことが安全とは限りません。

多くの人が一斉に移動すると道路が混雑し、救急車や消防車などの緊急車両の活動を妨げる可能性もあります。

また、沿道では火災や建物の倒壊、落下物などの危険も考えられます。

職場や学校など安全な場所にいる場合は、正確な情報を確認しながら、むやみに移動しないことも重要な防災行動です。

首都直下地震が起きたらどう行動する?

大きな地震が発生したとき、最優先するのは自分の命を守ることです。

まずは落下物や倒れてくる家具などから身を守り、揺れがおさまるまで安全を確保します。

自宅にいる場合

丈夫な机の下など、安全な場所で頭を守ります。

揺れている最中に無理に火を消しに行ったり、慌てて屋外へ飛び出したりするのは危険です。

揺れがおさまったら、家族の安全、火災の有無、避難経路などを確認します。

自宅に倒壊や火災などの危険がなければ、必ずしも避難所へ移動する必要はありません。

自宅で安全に生活できる場合は、在宅避難も選択肢になります。

職場や外出先にいる場合

職場や商業施設などで地震に遭った場合も、まずその場所で身の安全を確保します。

交通機関が停止していても、慌てて徒歩で帰宅しないことが重要です。

施設の案内や自治体から発信される情報を確認し、安全な場所で待機することを考えましょう。

首都直下地震発生時に机の下で頭を守るなど身を守る行動を示す図

首都直下地震に備えて今からできること

首都直下地震がいつ起きるかを正確に知ることはできません。

だからこそ、普段の生活の中で少しずつ備えておくことが大切です。

家具を固定する

大きな地震では、家具や家電が転倒・移動することがあります。

特に寝室では、倒れてくる家具の近くで寝ないようにすることが重要です。

本棚、タンス、テレビ、冷蔵庫などは転倒防止器具を使って固定しておきましょう。

水と食料を備蓄する

大規模災害では、物流が止まり、スーパーやコンビニで食品や飲料水を購入できなくなる可能性があります。

普段から食べている食品を少し多めに購入し、食べた分を補充する「ローリングストック」を取り入れると、無理なく備蓄を続けられます。

飲料水についても、家族の人数に合わせて準備しておきましょう。

携帯トイレを準備する

断水や下水道の被害によって、自宅のトイレが使用できなくなる場合があります。

食料や水に目が向きがちですが、災害時のトイレ対策も非常に重要です。

自宅で避難生活を送る場合に備え、携帯トイレ・簡易トイレを準備しておきましょう。

モバイルバッテリーを準備する

災害時、スマートフォンは家族との連絡や災害情報の確認に欠かせません。

しかし、停電が長引けば充電できなくなる可能性があります。

普段からモバイルバッテリーを充電しておき、停電時にもスマートフォンを使えるようにしておきましょう。

家族との連絡方法を決めておく

大規模災害では電話がつながりにくくなることがあります。

家族が別々の場所で被災することを想定して、連絡方法や集合場所を事前に話し合っておきましょう。

災害用伝言サービスなどの使い方を確認しておくことも大切です。

ハザードマップと避難場所を確認する

首都直下地震に備える家具固定・水・食料・携帯トイレ・モバイルバッテリーなどの防災対策

自宅や職場の周辺で、どのような災害が想定されているのか確認しておきましょう。

自治体のハザードマップでは、地震だけでなく、地域によっては液状化、火災、水害などの危険性も確認できます。

避難所の場所だけでなく、「そこまでどの道を通って避難するのか」まで実際に確認しておくと安心です。

首都直下地震に備えて用意しておきたい防災グッズ

首都直下地震では、地震直後の避難だけでなく、停電や断水、物流の停止を想定した備えが必要です。

特に準備しておきたいのは、飲料水、非常食、携帯トイレ、懐中電灯・ランタン、モバイルバッテリー、携帯ラジオ、救急用品などです。

ただし、防災グッズは「たくさん買えば安心」というものではありません。

家族構成や住んでいる地域、自宅で想定される災害に合わせて、本当に必要なものから少しずつ準備することが大切です。

また、購入しただけで安心せず、定期的に使用期限や充電状態を確認しておきましょう。

まとめ|首都直下地震は「いつか」ではなく今から備える

熱血じいさん
熱血じいさん

いかがでしたか?

今回は、「首都直下地震とは?想定される被害・危険地域・今からできる備えをわかりやすく解説」というテーマで、首都直下地震について解説しました。

首都直下地震は、特定の一つの地震だけを指すものではありません。

南関東ではM7程度の地震が今後30年以内に発生する確率が70%程度と評価されており、首都圏に暮らす私たちは、いつ大きな地震が発生しても対応できるようにしておく必要があります。

政府の最新の被害想定では、都心南部直下地震によって最悪の場合、約1万8,000人が死亡し、約40万棟の建物が全壊・焼失すると想定されています。

そして首都直下地震で忘れてはいけないのが、強い揺れだけではありません。

大規模な火災、停電、断水、通信障害、交通機関の停止、帰宅困難など、都市部ならではの問題が同時に発生する可能性があります。

地震が起きてから準備することはできません。

家具を固定する。
水や食料を備蓄する。
携帯トイレを準備する。
モバイルバッテリーを充電しておく。
家族との連絡方法を決めておく。

「そのうち準備しよう」ではなく、できることから今日一つ始めてみましょう。

一つひとつは小さな備えでも、それが災害時に自分や家族の命を守ることにつながります。

南海トラフ地震や日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震など、日本で今後発生が懸念される大地震については、こちらの記事でまとめて解説しています。

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