こんにちは!防災アドバイザーの熱血じいさんです。
今回は、「【非常食を準備しよう】何日分あればいい?災害時に一番食べたくなるもの」について記事を書いてみました。
災害が発生して、守らなければならない一番大切なのは、「命」です。
その「命」を守るために、私たちは避難所に避難したり、自宅で在宅避難をします。
その避難生活は、通常の生活とは違い、食べるものがなかったり、飲み物がなかったり、水が出ない、電気が使えないなど、いろいろな問題が発生します。
その問題を解決する一つの方法が、非常食を事前に準備しておくことです。
非常食は、何でもいいというわけでは、ありません。
昔の非常食というと、「乾パン」というイメージしかありませんでした。
しかし、今は、「非常時だからこそ、おいしもの、温かい食べ物で、元気をだそう」という、前向きな気持ちで、「非常食」を準備しています。
以下で、「これからの非常食は、何がいいのか?」ということを考えてみたいと思います。
目次
非常食とはなに?
「非常食とは、災害や紛争などの緊急事態により、普通の食料の供給が困難になった時のための食料のこと。本来、日本において「非常食」とは、凶作や天災が生じた時に食す、山野などに自生しているもので、平時には、食用に供しないものを指す語であった。」
出典:Wikipedia
また、「笑える国語辞典」では
「非常食とは、災害時のために用意しておく食糧のこと。常温で保存がきく食品が適し、以前から乾パン、缶詰などが代表的な非常食として知られている。正直、うまそうなものはあまりなく、非常時だってそこそこうまいものは食べたくなるだろうにとも思うが、非常食がまずいのは理にかなっていて、あまりに食欲をそそる食品だと、ついつまみぐいしてしまいそうで、肝心の非常時に持ち出し袋の中は空っぽというおそれがあるからだ。また、非常時に際しても、うまいものばかり揃えているとあっという間に食べつくしてしまう可能性が高く、「まずいなあ、もう」と文句をいいながらちびちび食べて命をつなぐのに適したまずさが非常食の持ち味だといえそうだ」
という面白い解釈もありました。
非常食というと、やはり「乾パン」を思い出す人が多数いると思います。
この「乾パン」の起源は以下のとおりです。
「天保13年(1842年)反射炉で有名な伊豆韮山の代官、江川太郎左衛門担庵工が非常時に備え、保存できる軍用の携帯食としてパンを焼き始めたのが、わが国、初の「乾パン」だったそうです。」
当時は、災害用というよりは、軍用の携帯食という感じでした。
現代でも、日本の自衛隊が災害派遣等の現場で隊員が携行している食事、「非常用糧食」というのがあり、加熱材を使うことにより、温かいご飯が食べれます。
このように、軍隊が携行する携帯保存食を「ミリメシ(ミリタリー(軍隊)の飯)」といい、災害時の非常食として、私たちも活用することができます。
前述しました、「笑える国語辞典」では、「「あまり、おいしくないもの」をちびちびと食べるのが「非常食」」というのは、現代の「非常食」には、あてはまりません。
今は、栄養のバランスを考え、災害時だからこそ、元気が出て、おいしく、温かいものを「非常食」とするのが、現在の「非常食」です。
【非常食Q&A】47都道府県1,741自治体に対して調査
厚生労働省第148回市町村職員を対象とするセミナー「強靭なまちづくりに向けた最新の知見に基づく「防災栄養」とは?」の中の【資料1】熊本県芦北市域振興局「最新の知見に基づいた大規模災害時の栄養・食生活支援活動の体制について」で災害時の非常食について調査を実施しています。
調査対象は、47都道府県1,741自治体に対して、「大規模際涯時の栄養・食生活支援にかかる準備状況等について」調査を実施しています。
その調査の内容を一部紹介します。
- 食糧や水を現物で備蓄していますか?
- 88%が備蓄していると回答
- 被災者へ提供する食料及び水、流通備蓄(協定締結)をしていますか?
*流通備蓄とは、地域内の業者にあらかじめ協定を依頼し、在庫の食料や日用品などを災害用の備蓄として活用すること。 - 70%が締結していると回答
- 被災者へ提供する食事について、炊き出しで提供することとしていますか?
- 82%が提供すると回答
炊き出しの依頼先は、日赤奉仕団(38%)、ボランティア(32%)、町内会(28%)、(自衛隊)、婦人会(21%)などなどとなっています。
- ボランティアによる炊き出しを受ける場合のルールを設定していますか?
- 12%がYesと回答
ルールの内容には、「受付窓口の設定」、「連絡調整の方法」、「衛生管理」、「提供時間・場所」などがあります。
- 被災者へ提供する弁当等(おにぎり、パンを含む)について、事前に協定を締結していますか?
- 33%がYesと回答
この33%に回答した中で、「弁当は毎日同じものではなく、バラエティに富んだ献立になっていますか?」という質問にたいしては、Yesが、たったの1%でした。」
このように、9割の自治体が何らかのかたちで非常食を準備しています。
また、炊き出しについても、7割の自治体で実施する予定です。
贅沢をいわなければ、何らかの食事が災害時に提供されそうです。
非常食に必要な栄養素
災害が発生した場合、被災者は、気力・体力が疲労し、「何もしたくない」、「どうしていいのかわからない」という、無気力な状態になると思います。
このような、ネガティブの考え方をポジティブの考えに、変えることができる一つの方法が食事だと思います。
しかし、何を食べたら、ポジティブになれるのか?
一番は、おいしくて、温かいものですよね?
そこでつぎに、栄養素的に、災害時にこのようなものを食べたらいいのでは?というものを紹介したいと思います。いたします。
疲れをとるには、海苔が最適です。
海苔には、疲労回復に必要なビタミン、ミネラルが豊富に含まれています。
糖質や脂質をエネルギーにかえるビタミンB1、B2、ストレスによって増加する活性酸素を抑えるビタミンC、Eが多く含まれています。
免疫機能を高めるビタミンAは、海苔1枚に卵1個分以上が含まれています。
カルシウム、マグネシウム、鉄などのミネラルも豊富で体内のミネラルバランスを調整し、生理機能を高めます。
非常食におにぎりが出てくるのも、納得しますね?
避難所に避難すると、普段と違い、疲労やストレスがたまり、些細なことで怒ったりイライラしたり、精神が不安定になります。
そこで必要となる栄養素が、カルシウム、ビタミンB1、B6、トリプトファンなどをとることを意識しましょう。
これらを多く含んでいる食品は、小魚菓子、ナッツ類、スモークチーズ、はちみつなどです。
小松菜などの葉ものには、カルシウムが多く含まれています。
フリーズドライの味噌汁や野菜スープ葉ものが含まれているものを、非常持ち出し袋に入れておくと、いいかもしれませんね?
災害時に糖分が欠乏して判断力が鈍ることがあります。
この時は、脳にブドウ糖を与えなければなりません。また、脳はブドウ糖を蓄えることができないために、定期的に与える必要があります。
非常時には、ごはん、チョコレート、あめなどをこまめにとることが大切です。
これに、あわせてビタミンB1をとると、神経の伝達がスムーズになり、集中力が高まり、的確な判断ができるようになります。
アーモンドやカシューナッツにはビタミンB1が含まれているので、ナッツ入りチョコレートは最適です。
ナッツ入りチョコレートを、非常持ち出し袋に入れておいてください?
梅干しには殺菌効果だけでなく、いろいろな健康効果があります。
疲労回復、熱中症予防、食欲増進、便通を良くするなどがあります。
梅干しのおにぎりは、最高の食べものですね
上記のほかにも、植物繊維不足にならないように、災害時に青汁を飲むとか、人それぞれの工夫をして、非常食を準備してください。(注意…青汁にはビタミンKが多く含まれているそうです。ワーファリンなどを服用しているかたは、青汁を飲まないほうがいいみたいですので、注意してください。)
非常食は、日常の食べなれているものを準備することが、ベストです。
あなたに適した、「非常食」を用意してください。
非常食に必要なものは・何日分必要なの?
災害が発生して、被災地に物資が到着するには、早くても2日~3日は、かかると言われています。
平成30年の西日本豪雨を経験された方のお話だと、
当日は災害の極度の緊張感から食欲をあまり感じませんでした。
被災直後に困ることは、水がないことです。
最初の救援物資が届いたのは、被災当日の夕方、アルファ米、水、毛布でした。
その翌日には、備蓄庫のカギが届き、レトルトカレー、豚丼、パックご飯、飲料水が配布されました。
4日後から、白いご飯を握っただけの小さなおにぎり2個パックが1日に1個届くようになりました。
充分な量が届くようになったのは、1週間後だったと思います。
非常食の中で、パックご飯とフリーズドライの味噌汁が人気があったそうです。
アルファ米よりパックご飯の方が評判が良かったそうです。
災害時に一番食べたくなるのは、温かいごはんと味噌汁でした。また、ふりかけも人気がありました。
食欲がない場合は、カップラーメンより、春雨スープなどが好まれたようです。
缶詰は、魚肉缶だけでなく、サッパリ系のフルーツも好まれるそうです。
お米をポリ袋調理法で炊いたご飯の動画がありますので、是非ご覧ください。
やはり、非常食は、最低でも1週間準備した方がいいと思います。
また、非常食とは直接関係はないのですが、災害時には、温かい食べ物が好まれるということでした。そのためには、「カセットコンロ」があると重宝します。
災害が発生した場合、水の復旧が遅く、避難所に給水車が来た時にポリタンクのようなものがないとわけてもらえません。「ポリタンク」を準備しておくことも忘れずに!
まとめ
今回は、「【非常食を準備しよう】何日分あればいい?災害時に一番食べたくなるもの」という記事を書いてみました。
いかがでしたか?
災害が発生し、電気が止まり、水が止まり、ライフラインが全滅!
食糧も水もない?
そんな時、わずかでも、蓄えているものがあれば、「命」は守れます。
もう一度、蓄えの大切さを考え直してみませんか?
大切な「命」を守るために!
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