こんにちは!防災アドバイザーの熱血じいさんです。
今回は、「【車中泊避難はダメ?】熊本地震やコロナウイルスで変化していく避難の方法?」というテーマで記事を書いてみました。
あなたは、避難指示が発令された場合、または、大地震が発生した場合、避難所に避難しますか?
でも、避難所に避難することが、本当に安全なのでしょうか?
在宅避難は?車中泊避難は?
いろいろな避難方法があります。
今、冷静に考えることができるときに、避難の方法を検討してみませんか?
ペットを飼っている方、持病を持っている方などは、多数の方が避難してくる避難所に行くことに不安があると思います。
そこで今回は、「車中泊避難」についてお話します。
「車中泊避難」は、ダメなんでしょうか?
まずは、熊本地震、令和2年7月豪雨の時の車中泊避難について見てみたいと思います。
目次
熊本地震発生時の車中泊避難の概要
熊本地震は、2016年4月14日(マグニチュード6.5)と16日(マグニチュード7.3)に震度7の巨大地震が発生しました。
この地震は、前震と本震の2度の大きな揺れのために、被災地の住民は、家で生活するのに極度の不安が発生したため、車中泊避難、軒先避難、青空避難といった避難を選択しました。
この地震で、熊本県が実施したアンケートでは、「最も長い期間、避難した場所はどこですか?」という問いに対して、「自動車の中」47.2%、「親戚・知人宅」18.6%、「市町村が指定した避難所」16.8%でした。
そして、「最も長く避難した場所を選択した理由を教えてください」という問いに対しては、「そこに避難することが安全だと思ったから」69.2%、「家族・親戚等がいるから」30.7%という結果がでました。
地震への恐怖のため屋内に入りたがらないこと、プライバシーの確保、自宅の防犯等、様々な観点から熊本地震発生後は、車中泊避難が多く選択されたと思われます。
令和2年7月豪雨での避難状況
令和2年7月豪雨は、2020年7月3日~31日にかけて日本付近に停滞した前線の影響で、温かく湿った空気が継続して流れ込み、各地で大雨となり、人的・物的被害が発生しました。
特に、7月4日~7日にかけて九州では記録的な大雨となり、球磨川(熊本県南部)などで氾濫となりました。
この豪雨による災害時も車中泊避難が多くみられました。
理由としては、「温度や湿度管理ができない」、「衛生面で不安がある」、「プライバシー空間がない」、「ペットとの同伴避難が認められない」、「障害のある家族がいるために大勢の場では生活が困難」などの他、この時期は、感染症(新型コロナウィルス)の影響があり、車中泊避難がさらに多くみられました。
「新型コロナウイルスの影響で、あなたの避難行動にどのような影響を与えるか」という問いをしたところ、「マイカー等を使って車中泊避難をする」という回答が(41.7%)と最も多く、「避難所に行くが様子を見て避難先を変える」が(39.0%)、「感染防止対策をして避難所に行く」(30.0%)、「自治体が指定する避難所に行かないようにする」(21.8%)となりました。
<参考文献> 災害時における車中泊避難の現状と課題-感染症拡大状況下の避難事例から―
トヨタ自動車が取り組む車中泊避難対策
トヨタ自動車株式会社は、「車中泊避難が必要な方へ|トヨタ災害復旧支援TDRS」というサイトを開設し、車中泊避難を行う上での注意点などを動画を交えて説明しています。
「車中泊避難ヘルプBOOK」では、エコノミークラス症候群の防ぎ方、車種ごとのシートアレンジなど、たいへん役に立つ情報が満載です。是非、右のイラストをクリックし、ご覧ください。
車中泊避難での注意点
しかし、車中泊避難がすべていいわけではありません?
いろいろな点で注意しなければならないことがあります。
自治体の多くは、「車中泊避難は推奨しない」という立場で、積極的に受け入れるところはあまりなのが現状です。
また、一般社団法人避難所・避難生活学会では、車中泊を行うことで肺塞栓症の危険性が高くなると考えられるため「できるだけ、車中泊避難をさけてほしい」と話をしています。
では、車中泊避難を行う上での注意点とその改善策について考えてみたいと思います。
車中泊避難を行う場合、避難場所まで車で移動しなければなりません。
例えば、地震が発生して、多数の人が車で避難した場合、避難道路は渋滞します。その道が海岸線の場合、津波が打ち寄せ、最悪の場合、命を無くしてしまうことがあります。
そのようなことが起こらないように、車中泊避難を想定している方は、避難所までの避難経路を、数種類事前に調べておく必要があります。できることなら、車中泊避難を想定している場所も一つだけではなく、数種類の場所を検討しておくことがベストです。
また、自分が選んだ場所が避難所に併設されているような場所ならばある程度いいのですが、公園などの場合は、最小限の避難グッズを準備しておくことが必須です。(車中泊避難する場所に、トイレはあるか?飲み場はあるか?など避難場所の付帯設備を理解しておきましょう。しかし、災害でその施設も使用できないかもしれませんが?)
私、熱血じいさんがおすすめするのは、携帯トイレは車に準備しておくこと、これはぜひ行ってください。必ず役に立ちます。
車中泊避難を行うと、車の中に長時間いるために、エコノミークラス症候群になる可能性が高くなります。
エコノミークラス症候群とは、車の中で寝泊まりしている場合や長時間動かずにいることで足の血流が悪くなり、静脈の中に血栓(血の塊)ができてしまう病気を指します。
この足にできた血栓が肺に到達し肺の動脈につまると、息切れなどさまざまな症状が現れます。
このエコノミークラス症候群が起こらないために、以下のことに注意してください。
- 運動をする(足首やひざの運動を時々行って血流を促すだけでも違います。)。
- 脱水を防ぐために、こまめに水分補給する。・
熱血じいさんがおすすめする方法として、2~3人用の簡易テントを車に入れておくことです。
簡易テントを車のそばに設営することで、体を横にして休めることもできるし、着替えやプライバシーを守るなど、いろいろなことに活用できます。
簡易テント(防災テント)については、「【おすすめ防災テント】コールマン・モンベル・スノーピーク ベストチョイスは!」の記事をご覧ください。
車中泊避難を行っていると、避難している状況が自治体に認識されません。
そのような場合、食料や飲料水の配給、また、避難者の体調管理などができなくなります。
もし、車中泊避難を行った場合、自分の避難している状況を自治体に積極的に情報提供を実施してください。
情報提供を行うことで、避難所に避難している人と同等にな待遇(食料や飲料水の配給など)を受けることができ、安全に車中泊避難をおこなうことができます。
また、自ら現在の災害の状況・情報などを積極的にとってください。
ただ、待っているだけでなく、自らが「車中泊避難をしている」という状況を明らかにする、積極的な行動をおこしてください。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、「【車中泊避難はダメ?】熊本地震やコロナウイルスで変化していく避難の方法?」というテーマで記事を書いてみました。
車中泊避難は、メリット・デメリットがあります。
本当に車中泊避難が一番安全な避難方法なのか?
避難所に避難した方がいい場合もあります。
災害に直面したら、冷静になってください。
そして、あなたの適切な判断で避難を実施してください。
車中泊避難は、避難の方法のひとつの手段です。
万能な避難方法ではありません。
大切な命を守るために、日々のチョットした準備をわすれずに!
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防災アドバイザーの熱血じいさん より