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南海トラフ地震のカウントダウンはじまる!どこで起きる どこが危ない

南海トラフ震源域

熱血じいさん
熱血じいさん

こんにちは!防災アドバイザーの熱血じいさんです。

今回は、「南海トラフ地震のカウントダウンはじまる!どこで起きる どこが危ない」というテーマで記事をかいてみました。

南海トラフ地震は、2011年3月11日に発生した東日本大震災の規模より、けた違いの地震です。

関東から九州までの広い範囲で震度6以上の揺れが発生し、震度7の地域が10県にわたると言われています。

そんな巨大地震の概要を少しでも理解し、自らの大切な命を守りましょう。

南海トラフ地震とは

まずは、南海トラフ地震とは何なのか?全体像を見ていきたいと思います。

トラフと海溝、プレート

プレート

駿河湾から遠州灘、熊野灘、紀伊半島の南側の海域及び土佐湾を経て日向灘沖までのフィリピン海プレート及びユーラシアプレートが接する海底の市域を形成する区域を「南海トラフ」といいます。

この南海トラフ沿いのプレート境界では、海側のプレート(フィリピン海プレート)が陸側のプレート(ユーラシアプレート)の下に、1年あたり数㎝の速度で沈み込んでいます。

その際、プレートの境界が強く固着して、陸側のプレートが地下に引きずり込まれ、ひずみが蓄積されます。

陸側のプレートが引きずり込みに耐えられなくなり、限界に達して跳ね上がることで発生する地震が「南海トラフ地震」です。

トラフと海溝

「トラフ」とは日本語で、「舟状海盆」と言います。

舟の底のような海の盆地です。海の中のなだらかな凹状の地形を作りながら、プレートが沈み込んでいきます。

「海溝」とは、プレートが急勾配に沈み込んでいく、深く切り立った溝のことです。

巨大地震の歴史

西暦600年以降の南海トラフの巨大地震の歴史を以下に示します。

白鳳地震(西暦684年11月9日)

紀伊半島の西側から四国沖を震源地とした地震が発生。

高知県に津波が押し寄せたこと、温泉の変化や土佐で地盤が沈んだ。紀伊半島の東側では地震の発生がなかった。

仁和地震(西暦887年8月26日)

紀伊半島の東の遠州灘から紀伊半島の西の四国沖までが震源となったと考えられている。

京都で家屋の倒壊、津波で大阪から神戸にかけて、大きな被害があった。

永長倒壊地震…(西暦1096年12月17日)

津波が伊勢や駿河を襲い、紀伊半島より東側で地震が発生した。

2年半後(西暦1099年2月22日)紀伊半島の西側で康和南海地震が発生している。

正平地震(西暦1361年8月3日)

紀伊半島から四国沖を震源地とした地震が発生した。

京都や奈良の寺社に被害があり、徳島県、高知県に津波の被害があった。

この地震の数日前に、紀伊半島の東側でも地震が発生したという説もあった。

明応東海地震(西暦1498年9月20日)

紀伊半島の東側で地震が発生、津波が紀伊半島から房総まで押し寄せた。

紀伊半島の西側まで震源域となったとも言われている。

慶長地震(1605年2月3日)

津波が犬吠埼から九州に至る太平洋岸を襲った。

揺れによる被害は、ほとんど報告されていない。(南海トラフの地震の中で特殊なものである。)

宝永地震(西暦1707年10月28日)

マグニチュード8.6とされている、南海トラフで発生した最大の地震である。

紀伊半島の東と西が同時に震源地となり、西日本太平洋側に甚大な被害を発生させた。

震度6弱以上と推定される地域は駿河湾沿岸から九州東部にまで及んだ。

津波に関しては、5~10mの高さの津波が伊豆半島から四国までの太平洋岸を襲った。

また、この地震の約1か月半後の12月16日に富士山が噴火した。

安政東海地震(西暦1854年12月23日)

紀伊半島の東側、駿河湾までが震源域とされている。

揺れが強く、静岡県、山梨県の一部は震度7、震度6弱以上は、愛知、岐阜、三重に及んでいる。

この地震の32時間後の、12月24日に紀伊半島西側から四国沖を震源域とする、安政南海地震が発生し、この地震により、紀伊半島から九州東部まで津波に襲われ、徳島、高知を中心に震度6弱以上の地震に見舞われた。

昭和東海地震(西暦1944年12月7日)

紀伊半島南東沖の熊野灘を震源とするマグニチュード7.9の巨大地震が発生した。

揺れによる被害は、静岡、愛知、三重を中心に発生し、熊野灘沿岸に高い津波が押し寄せた。

地震による死者は、1,183人であった。

昭和南海地震(西暦1946年12月21日)

昭和東海地震の2年後に四国から紀伊半島沖を震源域とするマグニチュード8.0の巨大地震が発生した。

強い揺れが紀伊半島から四国の太平洋沿岸を襲い、津波に関しては、和歌山の御坊で6.1m、高知の須崎で5.5mを記録している。

1,400名あまりの尊い命が犠牲となった。

南海トラフ地震年表
ウィキペデイアより引用

南海トラフ沿いの巨大地震を予測する

南海トラフ沿いの巨大地震は、90年~150年おきに起きると言われています。

今回想定されている巨大地震は、「東海、東南海、南海」の3つが連動して、発生すると考えられています。

また、南海トラフ沿いの巨大地震が発生する50年ほど前から日本列島の内陸部で地震が頻発すると言われ、20世紀の終わりから見てみると、

・ 1995年の兵庫県南部地震(阪神淡路大震災)

・ 2004年の新潟中越地震

・ 2005年の福岡圏西方沖地震

・ 2008年の岩手・宮城内陸地震

・ 2016年の熊本地震

・ 2018年の大阪府北部地震

・ 2018年の北海道胆振東部地震

などの地震が発生しています。


また、南海地震が起きると、地盤が規則的に上下すると現象があります。

具体的には、高知県室戸岬の北西にある室津港の地震前後の地盤の上下変化を見ると、

1707年の宝永地震では1.8m、1854年の安政東海地震では、1.2m、1946年の昭和南海地震では、1.15m、隆起しました。

地震が発生すると地盤が隆起し、地震のあとには、徐々に地盤が沈降し、元の高さに戻ります。

1回の地震で大きく隆起するほど、次の地震までの発生時間が長くなるという規則性があり、それを応用すれば、長期的な発生予測が可能となります。

1946年から等速度で沈降すると仮定すると、ゼロに戻る時期は、2035年となります。

これに、プラスマイナ5年の誤差を考慮すれば、2030年~2040年に南海トラフ巨大地震が発生すると予測されます。(地震活動の統計モデルから次の南海地震が起こる時期を予測すると、2038年頃という値が得られているそうです。)

南海トラフ地震が起きたら!

もし、南海トラフ地震が起きたら、どのような被害が発生するのか、被害想定と状況を見てみたいと思います。

被害想定(県別)

南海トラフ地震の被害想定を県別に下記にしまします。(数値の大きい順に5件を表示)

・死者

1静 岡 県 109,000 人
2和 歌 山 県 80,000 人
3高 知 県 49,000 人
4三 重 県 43,000 人
5宮 崎 県 42,000 人

・津波高(到達時間)

1高知県黒潮町 34m(8分)
2高知県土佐清水市 34m(4分)
3静岡県下田市 33m(13分)
4東京都新島村 31m(12分)
5三重県志摩市 26m(6分)
浸水深(30㎝?と2m?)とは、

津波は、海岸での高さよりも、浸水深に注目すべきです。

津波が陸に上がってくれば、海岸からの距離や地形により水位が下がってきます。その時の水位を浸水深といいます。

津波深が30㎝とは、人が流される危険のある深さです。

津波には流れがあるため、掴まるものがない場合、よろけたり、倒されたりする深さです。

もし、倒れてしまうと体全体で流れを受けてしまい、さらに流れやすくなってしまいます。

そうして、より深いところに流されると、もう助かることはできません。

また、浸水深の高さが2mとは、木造の住宅が被害を受ける高さです。

浸水深が2mを超えると、木造住宅が浮き上がり、津波で流されてしまいます。

・到達時間(津波高)

1 和歌山県串本町 2分(18m)
2 高知県室戸市 3分(24m)
3 静岡県沼津市 4分(10m)
4 静岡県静岡市 4分(13m)
5 三重県尾鷲市 4分(17m)

・全壊建物

1 愛 知  県 388,000 棟
2 大 阪  府 337,000 棟
3 静 岡  県 319,000 棟
4 三 重   県 239,000 棟
5 高 知  県 239,000 棟

・避難者数(1日)

1愛 知  県 130万 人
2 大 阪  府 120万 人
3 静 岡  県 90万 人
4 三 重  県 56万 人
5 高 知  県 51万 人

・浸水面積

1 高 知  県 157.8 ㎢
2 三 重  県 157.0 ㎢
3 静 岡  県 150.5 ㎢
4 宮 崎  県 123.9 ㎢
5 徳 島  県 117.5 ㎢

こんな悲惨な状況に?

南海トラフ地震が発生すると、下記のような悲惨な状況が発生すると言われています。

  • 経済被害は220兆円を超える。(東日本大震災の被害総額の10倍)
  • 食料不足(3日間で3,200万食)、飲料水不足(3日間で4,800万ℓ)
  • 道路の渋滞、寸断で配送が困難、物資不足 道路の断絶などで救助活動の遅れ
  • 物資が届いても、適切な管理や効率的な配分ができない。
  • 被災や停電により、41,900台のエレベーターが停止(エレベータ閉じ込め 23,000人)
  • 通信が途絶え、情報伝達が困難になる。(固定電話の9割に支障、携帯電話は、被災翌日で8割の基地局が停止)
  • 被災地で医師や看護師が不足する。
  • 被災地で対応困難な入院患者 15万人
  • 東海道・山陽新幹線全線不通、線路の変形や陥没が19,000か所
  • 道路や橋の損傷が 4万1千か所
  • 中京と京阪神の帰宅困難者、380万人 …etc

最後に、テレビ愛媛で作成した、「南海トラフ地震」の動画がありますので、この動画を見て、さらに知識を深めてください。

まとめ

今回は、「南海トラフ地震のカウントダウンはじまる!どこで起きる どこが危ない」という記事を書いてみました。

いかかでしたか?

被害の内容を見ると、恐ろしく思われますが、怖がっているだけではダメです。

地震が起きる前に、防災グッズの準備、家具等の転倒防止など、やらなければならない準備があります。

今から、自らの命を守る積極的な行動を起こしましょう。

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防災アドバイザーの熱血じいさん より

2 COMMENTS

熱血じいさん

コメントありがとうございます。
防災アドバイザーの熱血じいさんです。
南海トラフ地震が西暦X年X月X日に起こるとは、現代の科学では予測できません。
しかし、過去の地震を参考に統計的に、西暦X年頃に発生する可能性があるということは予測が可能です。
ブログでも書きましたが、ある場所の地形が昭和南海地震の時に1.15m隆起しました。この隆起した部分がもとに戻ったとき、南海地震が発生すると言われています。
また、南海トラフ地震と関係が密にあるのが、富士山噴火です。
近いうちに、富士山噴火についても記事にしてみたいと思います。
今後も、何かご不明な点がありましたら、コメントをお願いします。
ありがとうございました。(何度か返信したのですがうまくいかなかったので再送します。すみませんでした。)

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